105

0000.00.00

坂本 浩子 / Branch OTTO Yakuin

「足跡をたどる旅」

私は“悪い占い”は信じる方で、25歳になる新年が明けてすぐ何かで見た占いに、
「25歳を迎える前に旅に出ないと、この1年悪いことが起こる」と書かれているのを見て、
「誕生日まであと1ヶ月、すぐ行かな!」と思い、それから1週間後初めて1人旅をしました。


行先は京都。古いもの、和や日本を感じるものが好きだという理由で旅先を決めました。
初めての一人旅にもかかわらず、旅程も宿も決めずに現地入り。
気まぐれな性分、気の向くままにその時行きたいところに行く、食べたいものを食べる…。
意外と度胸があり、大胆なこともする新しい自分を発見しました。
知らない土地で初めて見るもの触れるものがとても新鮮で、
何にも縛られず心のままに自由に好きなことが出来る時間に心が解放され、
自分の中の悪いものが浄化されていくようなそんな感覚を覚え、“帰ってからも頑張ろう”。
私にとっての1人旅は自分をリセットする旅なのだと思いました。
それ以来日本国内のあちこちを1人で旅しました。


1年くらい前から新たな旅の目的を見つけました。
それは、父の足跡をたどる旅です。私は4年半前に父を病気で亡くしました。
父の仕事は土木作業員。人が生活する上で必要な道路や橋をつくる大変な重労働。
でも必ず形になって残り、必ず誰かの役に立つこの仕事に父は誇りをもっており仕事一筋でした。
1つのものが完成するまでの間、九州各地を単身赴任。
病気になる少し前から現場で見る風景を写メで送ってくるようになりました。
父の残した仕事の資料や送られてきた写メから、私はその場所に行き、
私たち家族の為に汗水流してどんなものを作ってきたのか見ています。
そして写真と同じ場所に立って、同じ風景を見て、
父がどんな思いでこの風景を見ていたのか?父を思い出しながら物思いにふけっています。


こんなことを始めたのは父への後悔があるからです。
嫌いなわけではなかったけど、思春期に単身赴任で家を空け始めてから、
自然と父とのコミュニケーションの取り方が分からなくなりました。
何時間も運転して家族と過ごしたくて母の手料理を食べたくて帰ってくる父を避けたり、
ひどい言葉で罵ってしまったり。


お酒が大好きな父と一緒にお酒を飲み交わしたかった。
もっと他愛のない話を沢山して笑い合いたかった。一緒に旅行したかった。
花嫁姿も孫の顔も見せてあげたかった。ただ生きていてほしかった。
お父さんの子供で幸せだったと伝えたかった。
父の足跡をたどる旅は、私にとって父への後悔をなくす旅です。
ただ救いだったのは、父が病院に入らず自宅介護を希望したことです。
大変だったけど、バラバラだった家族が初めて家族になれたようなそんな幸せな時間でした。


11年半務めた会社を辞めたのも父の死がきっかけです。
食に携わる仕事をしたいというもう一つの夢の為に思い切って転職し、そしてOTTOに出会いました。
OTTOで働き始めて3年半。私の第2の人生はまだ始まったばかりです。
これからも父の足跡をたどりながら、私の旅を続けていきます。



OTTO.スタッフコラム

OTTOスタッフ

オリジナル人間にあふれたオットー。友情は瞬間が咲かせる花であり、そして時間が実らせる果実である。
byコッツェブー
それぞれの“今”をここに紹介。

バックナンバー

福岡のカフェ「オットー」/ CAFFE OTTO|OTTO.スタッフコラム

ottoスタッフブログ

OTTOスタッフブログをもっと読む

カフェオットースタッフコラム

カフェオットー各店舗スタッフ募集

CAFFE OTTO.(カフェオットー)の各ショップ紹介

  • CAFFÈ OTTO(カフェ オットー)
  • CAFFÈ OTTO.Piu(カフェ オットー・ピゥ)
  • CAFFÈ OTTO.Cyclo(カフェ オットー・シクロ)
  • pâtisserie BOTTEGA OTTO(パティスリー ボッテガ オットー)
  • Water site OTTO(ウォーターサイトオットー)
  • Branch OTTO(ブランチ.オットー)
  • お問い合わせ
  • カフェオットーツイッター/caffe otto twitter
  • OTTO(カフェオットー)フェイスブック FACEBOOK